市内中心部の待機児童問題を解消する一手段として、2018年度から周縁部にある保育所への「保育送迎バス事業」を実施する方針が固まったそうです。

 大阪市は待機児童を減らすため、3~5歳児を対象に、自宅から離れた保育所までバスで送迎する「保育送迎バス事業」を2018年4月から始める方針を固めた。待機児童数が多い都心部と、比較的定員に空きがある地域の保育所をバスで結ぶ。まずは数カ所で始め、待機児童を100~150人減らしたいという。

市は保育所の受け入れ人数を増やしてきたが、今年4月の待機児童数は4年ぶりに増加し、273人。西区(44人)、城東区(36人)、天王寺区(27人)など待機児童が多い区がある一方、大正、東成、生野、平野の4区はゼロだった。

市の素案によると、待機児童数が多い区の駅前や住宅街などに「送迎ステーション」を設け、ここから離れた保育所にバスで子どもを運ぶ。ステーションはビルの一室などにつくり、保育士らが常駐。朝送迎バスが出るまでの間と、保護者が夕方迎えに来るまでの間、子どもを預かる。0~2歳児はバスの車内で座っているのが難しいため、ステーションに併設する小規模保育所で預かれるようにするという。

http://www.asahi.com/articles/ASJDJ4SSYJDJPTIL013.html

バス送迎事業は以前から検討されていた様子です。大阪市長会見か大阪市会での答弁で、同事業の実施を検討している旨を見た覚えがあります。

モデル事業は東京都江東区か

先行事例は東京都江東区で実施している「サテライト保育事業」でしょう。具体的には下記の様な仕組みです。
・分園(0-1歳児を対象)を駅や大型商業施設の近隣に設置
・2歳児以上は分園へ登園し、保育士が同乗するバスで約10分(4-5km程度?)ほど離れた広い本園へ移動する
・バスは朝夕に10分間隔で走らせ、発熱による急な降園にも対応する
・分園と本園を同一法人が一体的に整備、運営する

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実際の様子は、下記のブログ等に掲載されています。
江東湾岸サテライトナーサリースクール(実施園)
全国初 サテライト保育園を新設(公明新聞)
待機児童解消を目指し 江東区に新たな「サテライト保育所」(TOKYOMX)
全国初の「江東湾岸サテライト保育事業」を学ぼう!!(江東区議会議員鈴木あやこの活動日記)
江東区の保育園・幼稚園事情ブログ

大阪市は0-2歳児が小規模保育、3-5歳児がバスで本園へ

大阪市が実施を検討している保育送迎バス事業は、下記の点で江東区と異なっています。
・都心部に送迎ステーションを設置し、小規模保育施設を併設する(分園ケースもあるか)
・本園へバスで移動するのは3歳児から

保育所の2歳児クラスには、満2歳を迎えて間もない児童もいます。バスの座席に1人で座って移動するのは決して容易ではありません。3歳児から本園へ登園するとしたのは無難でしょう。

また、都心部に設置するのは0-2歳児を対象とする小規模保育施設としています。また、同じく2歳児までを保育する分園も対象となりそうです。大阪市内中心部には0-2歳児を対象とする保育所(分園)が少なくなく、これを対象外とするのは実態に反してしまうでしょう。

実は既にバス登園を行っている施設は少なくありません。代表的なのは「幼稚園」です。街中で幼稚園バスを見かける機会は多く、時にはバスを待っている保護者の姿も見かけます。幼稚園児と同年齢である保育園児も対象とする施策です。