【ニュース】大阪市役所・全区役所に保育所設置へ 18年春目標の続報です。平成28年12月に開催された待機児童解消特別チーム会議でのとりまとめ案が公表されています。「案」とされていますが、ほぼこの通りの内容で決まりでしょう。

待機児童解消に向けた新たな対策について

新たな特別対策(案)
☆市有財産を活用した保育施設の整備
◆24区役所庁舎と市役所本庁舎内における保育施設の設置
◆各区内に存在する市有財産等について、認可保育所等の整備にかかる優先活用
☆保育送迎バス事業の実施
◆保育ニーズの地域偏在等に対応するため、都心部に0∼2歳の小規模保育施設と送迎ステーションを設置し、3∼5歳の児童を隣接区の空き施設等を利用した保育所へバスで移送し保育を実施
☆土地オーナーに対する助成
◆保育所整備用地の確保を図るため、保育所用地を提供した土地オーナーに対して、住宅用地とした場合に適用される固定資産税住宅減額相当額を助成
☆保育所整備補助金の増額
◆都心部における保育所用地の確保対策の強化として、保育所整備にかかる土地借料加算の適用により、建設補助金を約3,200万円増額
☆大規模マンションへの保育所設置の事前協議を条例により義務化
◆一定規模の戸数で建設されるマンション開発計画にあたり、その土地取得の際に、保育所設置にかかる市との事前協議を条例によって義務化

(以下省略)

http://www.city.osaka.lg.jp/templates/chonaikaigi/cmsfiles/contents/0000385/385031/281222.pdf より

一つずつ見ていきます。

区役所・市役所内への保育施設設置

上記資料によると、区役所等内に小規模保育施設の設置が検討されています。

設置するには70-100平方メートル程度の面積が必要とされています。また、開所時間は区役所の運営時間外に跨がるため、出入口等のセキュリティへの配慮が求められます。それ以外にも多くの心配事があります(詳細はこちら)。

私の知る限り、多くの区役所は手狭で、狭いスペースを何とかやりくりしている印象を受けています。ここへ更に小規模保育施設を設置する余裕があり、かつ保育ニーズが求められる地域は相当限定されるのではないでしょうか。

掛け声倒れに終わる懸念があります。

未利用地・遊休地の活用

区役所等の利用と比べ、実現しやすいのは使われていない市有財産の活用です。会議資料では「① 未利用地・遊休地、② 未利用施設、③ 小中学校の余裕教室等、④ 都市公園、⑤ 市営住宅の空き室等」が掲載されています。

誰もが思いつくのは、未利用地・遊休地の活用です。しかし、財政難である大阪市はこうした土地の多くを既に手放してしまっており、活用できる候補地が決して少なくないと資料は指摘しています。

未利用地等の情報は「未利用地情報」ページにまとめられています。しかし、例えば市内で最も保育所等へ入所しにくい西区東部では、保育所を建設できるだけの遊休地はほぼありません。

Download (PDF, 2.2MB)

市内中心部は民間開発で利用しやすく、処分しやすかった為ではないでしょうか。廃校になった小学校等を処分せず、一時的に公園・コミュニティ施設等として暫定使用できていればと悔やまれます。

ただ、仮に公園等して利用されていても、建設を検討する段階で地域住民等から反対される可能性は高いでしょう。暫定使用等であっても、公園は公園です。多くの利害関係者が生じてしまっています。

比較的遊休地が多いのは周縁部です。しかし、こうした地域は少子化が進行しており、保育ニーズは横ばいか低下傾向です。保育所開設を躊躇う民間事業者は少なくないでしょう。