2月から大阪市会が開催されています。今回の市会こども教育委員会では、西船場幼稚園再編・教育無償化・待機児童・森友学園等といった、極めて重要な案件が審査される見通しです。

西船場小学校・幼稚園を考える会から頂いた記録より、3月10日に行われた同委員会での質疑の要旨を掲載します(情報提供、ありがとうございます)。

靫幼稚園の教育環境

永田委員「靫幼稚園の環境が手狭になり、不安を感じている保護者もいる。3F部分の活用案を見た保護者から、職員室や絵本室が3Fにあるので園運営に支障があると指摘している」

こども青少年局「靱幼稚園の学級増に伴う保育室やトイレの増設の為、1Fの職員室や倉庫等の管理スペースは3F部分の活用を検討する。」
「保育時間中は今まで同様に教職員が園児と共に活動し、安全に配慮していく。1Fにはベッド、教職員の執務室を設けて園運営に支障のない様にする。」
「保育室内や1Fスペースの環境を整え絵本を置き、季節や子どもの興味、関心に応じて絵本を入れ替えるなどで対応する。」
「3Fに新たに多目的室を設け、未就園児活動等の実施場所としても活用を図り、地域の幼児教育・保育センター的役割は引き続き担う。」

靫幼稚園のレイアウト案は、先日開催された区民説明会にて公開されました。

説明会資料(10-11ページ)

園舎の都合とは言え、職員室や園長室が3階にあるのには不安を覚えます。不審者等が侵入した場合に迅速に対処するのが難しそうです。

根本的な問題は同一の建物に靫幼稚園・うつぼほんまち保育園・そして西船場幼稚園からの機能移管部分、つまり3施設が集約されてしまう点にあるでしょう。レイアウト変更で補うのは至難です。

児童数推計

永田委員「現在は居住地内で出生した実数を元に6年先までの見込数を算出している。 もっと長いスパンで、今後の見込をたてるべき。」

教育委員会「過日の学校適正配置審議会で、民間データ等を活用すべきだと意見がでた。 総合教育会議では、市長から推計のたて方など長いスパンで考える事が必要と示された。 他局が所管するデータあるいは、民間が所有するデータ等、様々なデータを検証し、今後の中長期的な推計の算出方法をしっかり検討する。」

永田議員「議論の時間がなさすぎるという意見が説明会の場で多かった。 反省を踏まえ、もっとスピード感を持って取り組むように求める。」

西船場小学校の更なる過大化

永田議員「さらに児童数が増え、31学級以上の過大規模となる場合の対応を確認したい。 西船場小学校は敷地も運動場も非常に狭く、あの場所にこれ以上の増築(2期工事)の実施はありえない。極めて狭隘な西船場小学校が仮に、過大規模校となる場合には、これ以上の増築は行わず分離新設校を設置するなどにより、運動場の広さをはじめとする教育環境の改善に取り組むべき。」

教育長「西区北区中央区など市内中心部の児童数の増加は著しく、教室が不足していることにより増築が今後も続いていくことが見込まれている。 特に西船場小学校のような校地が狭隘なことにより増築場所の確保が難しい学校の課題につきましては非常に深刻に受け止めている。」

「児童の教育環境の改善を第一に考えて西船場小学校にさらなる増築をするという事にならないようスピード感を持って取り組んでいく。 今後は市長がトップとなって、新たに立ち上げるプロジェクトチームでも検討を進め、各関係部署とも十分に連携しながら教育環境がより良いものとなるように努める。」

西船場小学校は校地面積5500平方メートル(うち運動場が2600平方メートル)と、決して広い小学校ではありません。現時点で既に500人近い児童が在籍し、6年後には1000人弱に達する見通しです。

仮に更なる増築を行うのであれば、運動場その物がなくなってしまうでしょう。児童数増加は待ったなしです。

3月13日は共産党が質疑を行う予定です

委員会での質疑は13日、そして21日にも行われる予定です(詳細はこちら)。13日は森友学園問題が取り上げられると聞いています。気になる方は、ぜひインターネットからでも傍聴して下さい。

なお、質疑詳細は、数日後にアップロードされる録画放映をご覧下さい。

タイトルに記したとおり、本市会では重要な案件が取り上げられる見通しです。興味関心のある方は、是非ご覧下さい。