—————–
(5/29更新)
新市長は旧家電量販店(ヤマダ電機)の敷地・建物利用を正式に断念しました。

旧家電量販店に関しては本委員会やタウンミーティングで厳しい意見を頂いた中、住民説明会などの準備を進めていたが、5月19日議会の総意「子育て拠点に活用すべきでない」を頂き、議会を通じた民意の表れとして重く受け止め、市内部で議論を重ねた。結論として議員全員が一致して反対ということは大変重大であり、地方自治制度における二元代表制のもとでは議会の同意なく予算編成・事業を進めることは不可能である。つきましては、
議会と共に「旧家電量販店を利用しない」とする「地域子育て拠点の再構築」の具体化を図っていく。

http://mac-joe.net/post-7947

—————–
以前から阪南市が計画している600人規模の「総合こども館(認定こども園)」についてお伝えしています。

【阪南市・巨大こども園】住民投票を市は拒否・・・背景には老朽化・交付金が
【ニュース】大規模公立こども園と反対運動・・・・阪南市・八尾市
【阪南市・巨大こども園】反対・再検討を主張した新人が当選、現職市長は落選
【阪南市・巨大こども園】新市長は白紙撤回を表明 既存施設の耐震診断を実施へ

現職を破って当選した新市長の下、阪南市は市立幼稚園・保育所に関する再編計画を見直していました。計画案がまとまり、市議会へ報告されました。

新しい計画案は「7施設の内、2幼稚園・1保育所は存続、ヤマダ電機跡地に総合こども館を設置する」とするものです。

市立の幼稚園と保育所計7施設を旧家電量販店を活用して1カ所に統合する大阪府阪南市の「総合こども館(仮称)」計画にかわり、市は7施設を旧家電量販店を含む4つの施設に再編する計画案をまとめ、27日、市議会特別委員会に報告した。

計画案では、旧家電量販店に子育て総合支援センターと母子保健機能も集約した幼保連携型認定こども園を新たに設置。耐震性に問題がある尾崎幼稚園など4施設は廃園とし、はあとり幼稚園、まい幼稚園、下庄保育所を存続させる。

昨年10月の市長選で、一極集中の「総合こども館」計画に反対し当選した水野謙二市長が計画を白紙撤回したことから、市では全7施設の存続も視野に検討を進めてきたが、施設の老朽化や、3施設には耐震性に問題があることも判明したことから断念、4施設に集約することを決めた。

一方で、旧家電量販店については、市の中心にあり交通の利便性が高く、耐震性にも問題がないほか、利用しない場合は、国からの交付金(約2億円)などを返還する必要が生じることから活用を決定した。

一部の委員からは「公約違反ではないか」との声も上がったほか、委員会を傍聴していた5歳の長女が市内の幼稚園に通っている女性(34)からも「失望しかない。(旧家電量販店は)子育てできないと言っていたのに」と声が上がるなどしたが、水野市長は「市長になってから分かった財政事情もあり、苦渋の結論」と説明。「しっかりと民意を尊重した。将来の子育てに行政として責任を持つことができる最善の策」と、平成32年度からの運用を目指すとした。今後、市民との意見交換を経るなどして、今年8月をめどに結論を出すとしている。

http://www.sankei.com/west/news/170428/wst1704280019-n1.html

開票後の当選記者会見において、水野市長は「7施設を残す方向で、早めに今後の方針を出したい」と述べていました。一方、所信表明では「一極集中による「総合こども館」計画は白紙撤回いたします。」としていました。

新しい計画案を表にしてみました。

施設名存廃建築年充足率(H29推計)
尾崎幼稚園廃止S4123%
はあとり幼稚園存続S4943%
まい幼稚園存続S50(H13耐震工事)57%
朝日幼稚園廃止S5316%
尾崎保育所廃止S49103%
石田保育所廃止S4991%
下荘保育所存続S4566%
総合こども館新設H32予定(310人規模?)

幼稚園は充足率が著しく低い施設を廃止、50%前後の施設は残す意図でしょう。充足率が著しく低い施設は子育て世帯からのニーズが低く、公費負担が相対的に大きいと言えそうです。

尾崎幼稚園から総合こども館まで約1km、また朝日幼稚園からはあとり幼稚園も約1kmほどの距離となっています。徒歩では厳しいですが、自転車登園が可能な距離です。

一方、保育所は充足率が高い2施設を廃止する計画です。この2施設は総合こども館に比較的近い場所にあります。尾崎保育所からは約1km、石田保育所からは約500mほどです。

とはいえ、充足率が高い施設を廃止するのはやや疑問に感じます。特に尾崎地区は幼稚園・保育所が同時に廃止されてしまいます。また、総合こども館までは南海本線・市役所周辺の市街地を超えなければなりません。

尾崎地区の2施設を廃止する計画となったのは、むしろ周辺道路が非常に狭く、建て替えるのが極めて困難という事情が強そうです。

なお、存続する下荘保育所は市の西端に設置されています。他の施設からは距離があり、残すのは妥当でしょう。

廃止する計画としている4施設に在籍している児童を合わせると、約310名となります。単純に全員が総合こども館へ移るとなれば、当初の半分程度の規模となります。

大規模な施設とは言え、当初の600人規模と比べると妥当な大きさとなります。300名程度が過ごしている幼稚園は少なくありません(保育所はあまり聞きませんが)。

これから市民との意見交換等を経た上で、今年8月頃に結論を出す予定としています。結論ありきの計画では無く、市民の声をしっかり聞き、可能な限り計画に反映する姿勢を強調するのが重要でしょう。