Twitterでこの様な指摘を頂きました。

今年5月末に大阪市会の各委員に所属する委員が改選?されました。同委員会に所属しているのは15名の議員です。内訳を詳しく見てみました。

教育こども委員会名簿
氏名所属会派選出区
委員長西 徳人(にし のりひと)公明港区
副委員長則清 ナヲミ(のりきよ なをみ)公明東成区
副委員長宮脇 希(みやわき のぞみ)維新東淀川区
委員徳田 勝(とくだ まさる)維新西淀川区
角谷 庄一(かくたに しょういち)維新生野区
奥野 康俊(おくの やすとし)維新旭区
上田 智隆(うえだ ともたか)維新住吉区
高見 亮(たかみ りょう)維新東住吉区
荒木 肇(あらき はじめ)自民都島区
森山 よしひさ(もりやま よしひさ)自民浪速区
荒木 幹男(あらき みきお)自民西淀川区
高野 伸生(こうの のぶお)自民住之江区
金沢 一博(かなざわ かずひろ)公明大正区
西崎 照明(にしざき てるあき)公明旭区
井上 浩(いのうえ ひろし)共産住吉区

http://www.city.osaka.lg.jp/shikai/page/0000002261.html

教育こども委員会では、主に教育委員会・こども青少年局が所管している議案等が審査されます。大阪市における保育・教育ほぼ全てが対象範囲です。

大阪市での教育・保育には様々な課題が生じています。その中の一つは中心部の児童急増による、小中学校の過密化・保育所等の不足でしょう。

大阪市中心部で子供急増・教室不足で指摘したとおり、特に北区・中央区・西区では一部の小学校で児童数が倍増する見込みであり、対策が急がれています。

また、大型マンションの建設が続いている福島区・天王寺区・城東区・淀川区・阿倍野区・浪速区も児童が増加しています。

しかしながら、北区・福島区・此花区・中央区・西区・天王寺区・城東区・淀川区・阿倍野区・平野区・西成区から選出された議員が教育こども委員会にいません。

つまり、児童が急増・増加している地域から選出された議員が、教育こども委員会に殆ど属していません。

地方議員は当該自治体全体の利益を目指して活動する一方、選ばれた地域からの意見・陳情・要望等に向き合うのも重要な仕事の一つでしょう。

が、児童急増に悩んでいる地域選出の議員が教育こども委員会にいなければ、こうした地域の実情等が同委員会に届きにくくなってしまうのでは無いかと危惧しています。

今年2月市会では、「児童が急増している西船場小学校(西区)の増築の為、併設している西船場幼稚園を廃園とする」という議案が審査されました。

【大阪市会・2017/3/28】教育無償化拡大等を含む予算案・西船場幼稚園廃園案等が成立

同議案が審査される前から地元選出の永井委員等が地域の子育て世帯・住民団体等からの意見・相談を受け、実情や悩みを何度も委員会で発言されていました。

最終的には廃園が決議されたものの、地元からの意見を反映された「小学校を分離新設するなど抜本的な教育環境改善策を講じる」等とした附帯決議が採択されました。

しかし、地元や隣接地域から選出された議員が委員会にいなければ、こうした相談等は誰にすればよいのでしょうか。

同委員会に属する委員は15名です。半分近くの区で委員がいないのは仕方ないかもしれません。しかし、中心部から選出された委員が全くいないのは、教育・保育に関する幅広い議案等を審査する委員会の性質上、無視できない偏りがあるのではないでしょうか。

今度も同委員会の動向を細かく見ていきたいと思います。