痛ましい事件です。大阪府堺市に住む5歳男児がドラム式洗濯機の中で窒息死しました。徐々に当時の状況等が明らかになってきました。

 堺市堺区で洗濯機のなかで5歳男児が死亡した事故で、搬送先の病院の医師は、男児が窒息した疑いがあると診断した。堺署は男児が誤って洗濯機の中に入って閉じ込められた可能性もあるとみて、司法解剖して詳しい死因や経緯を調べる。

 「息子が洗濯機に入った状態で、意識と呼吸がない」

 119番があったのは27日午後3時ごろ。現場は堺市堺区海山町1丁の住宅で、堺署によると、この家に住む男児(5)がドラム式洗濯機の中から意識不明の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。男児に目立った外傷はなかった。

 同署によると、洗濯機は高さ約1メートル、幅約70センチ、奥行き約60センチ。父親(32)が1階の洗面所にある洗濯機の中にいる男児を発見し、通報した。洗濯機は動いておらず、ふたが閉まった状態だったという。

 男児は両親と3人暮らし。父親は「27日正午ごろ、男児と昼食を食べ2階で昼寝をしていたが、目を覚ますといなくなっていた。洗濯槽でぐったりしており、助けなければと思った」と当時の状況を説明している。母親は外出して不在だった。

http://www.sankei.com/west/news/180128/wst1801280029-n1.html

 洗濯機には外からふたが開かないようにするチャイルドロック機能があったが、発見時は使用されていなかったとみられることが29日、堺署への取材で分かった。

 男児の身長が約120センチだったのに対し、ふたの最下部は床から約40センチにあり、自力で入れる高さだった。堺署は男児が誤って中に入り、密閉されて窒息した可能性があるとみて状況を調べる。

http://www.sankei.com/west/news/180129/wst1801290041-n1.html

 大阪府警堺署は29日、司法解剖の結果、死因は窒息だったと明らかにした。同署は誤って中に入り、密閉空間で次第に低酸素状態になった可能性が高いとみている。

 同署によると、男児は27日正午ごろに父親(32)と昼食をとり、その後一緒に昼寝をしていた。しかし、午後3時前に父親が目を覚ますと、男児の姿がなく、ふたが閉まった洗濯機の中にいるのが見つかった。司法解剖で、死亡したのは発見の約1時間前とみられることが分かった。洗濯機は動いていなかった。

 洗濯機には、子供が外からふたを開けられないようにするチャイルドロック機能がついていたが、当時ロックはかかっておらず、使用されていなかった。取扱説明書には内側からドアを開ける方法についての記載はないという。

 男児の身長が約120センチだったのに対し、洗濯機のふたの最下部は床から約40センチで、自力で入ることのできる高さだった。

http://www.sankei.com/west/news/180129/wst1801290072-n1.html

お悔やみ申し上げます。

事故が起こったのは大阪府堺市堺区海山町にある、新しい一戸建て住宅でした。南海本線七海駅に近く、大阪市内にも通勤しやすい場所です。

様々な方からの情報によると、事故が起こった洗濯機は「ビッグドラム(日立製)」の可能性が高いそうです。

この製品は弱い力でもドアが閉まり、ロックが掛かってしまうと指摘されています。

共働き世帯にとって、ドラム式洗濯機は大きな味方です。洗濯から乾燥まで全て行ってくれる、夢の様な洗濯機です。

縦型洗濯機と比べて洗浄力が弱い、乾燥が甘い、衣類が傷むというデメリットが指摘されていましたが、製品が改良されるにつれてデメリットが解消されてきたと聞きます。

しかし、我が家は敢えて縦型洗濯機を使っています。子供が入る事態は想定していませんでしたが、100kg近いドラム式洗濯機の重量に尻込みしてしまったからです。

洗濯機の蓋が簡単に閉まるのは、大人にとっては助かります。しかし、子供の力でも蓋が掛かってしまい、しかもロックまで掛かってしまうとなると大変です。

子供(特に未就学児)は大人が思いもよらない行動をします。危険な遊びを何度となく行い、繰り返し注意して怒っても、翌日になると繰り返しています。怒り疲れた経験がある方は少なくないでしょう。

子供目線だとドラム式洗濯機の中は格好の隠れ場所・秘密基地かもしれません。中に入って閉めれば、自分1人の世界が広がっています。しかし、世界は終わってしまいました。

ドラム式洗濯機の中へ子供が入っても、中から開けられたる構造が必要でしょう。蓋が閉まった段階で密閉せず、洗濯機が動作し始めた時点で密閉する機能も求められそうです。