(船戸結愛ちゃん、母親のfacebookより)

船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5歳)虐待死事件、悲惨な内容が日々報じられています。両親(特に血縁関係が無い父親)による虐待には戦慄を覚えます。

一方、虐待に至った経緯や背景、児童相談所等の関係機関の行動を整理する必要があるでしょう。そこで、新聞やウェブメディア(ハフィントンポスト等)で報じられている内容を時系列で整理してみます。

※関連投稿は「検索:【目黒虐待死】」からご覧下さい。

日付出来事
2012年2-3月?結愛ちゃん誕生
2015年頃優里容疑者が前夫と離婚
2016年初め?優里容疑者が雄大容疑者と結婚
16/4頃雄大容疑者が三豊市のの冷凍食品会社で働き始めた
8/25近所の人が「子どもの泣き声がひどい」と児相に通報した。
16/9上旬弟誕生
12/25結愛ちゃんが一人で外に出されているところを近隣住民が目撃、香川県西部子ども相談センター(香川児相)が一時保護。医師が「下唇が切れ、まぶたの上にはたんこぶがあった」「日常的な虐待の傾向がある」と診断
17/1/29親子面談。結愛ちゃんは「気持ちを口でうまく言えない」と言った。雄大容疑者は「悪かった」「もうしない。できるだけ優しくするから、いい子にしててくれ」と謝った。結愛ちゃんは両親を「バイバイ」と見送った。
2/1一時保護が解除された。
2月雄大容疑者を傷害容疑で書類送検、不起訴処分
2/23児相が幼稚園から「元気で変わりないが、食べすぎる傾向があった」と聞き取り。
3/19一人で外にいた結愛ちゃんを警官が保護。

受診時に舌が切れて唇に赤い傷があり、両膝には擦り傷、お腹には5cm程度のアザがあった。結愛ちゃんは「お父さんに叩かれた」と訴えた。

だが、両親は「一緒に遊んでいて、私だけちょっと家に戻っていただけだった」「転んだだけ」「叩いたわけでない」と否定。

2回目の一時保護が決定。

5月頃雄大容疑者を傷害容疑で書類送検、不起訴処分
7/31指導措置付きで保護を解除
8/30医療センター職員が「こめかみにアザがあり、太ももにもアザがある」と気づく。結愛ちゃんは「お父さんが叩いた」と訴えた。

児相は一時保護・分離を検討したが、親子に寄り添う事が安全だと判断、医療センターなどを通じて継続して見守る事に決めた。

8月末頃?幼稚園を退園
9/8児相が家庭訪問。結愛ちゃんにアザは見られなかった。
9/13太ももにアザがあった。が結愛ちゃんは「父親に殴られた」と言わなかった。

幼稚園を通じての動静確認が困難になったので、警察署・病院・市の子ども課と連携をし、定期的に様子を直接確認できるように体制を強化した。

10/23家庭訪問。ニコニコと笑顔を見せて会話をした。
10月末家庭訪問。「どうぞ」と元気よく玄関を開け、職員を迎え入れた。

優里容疑者が東京への転居を表明。転居でケアが途切れることを恐れた児相職員は「社会的なつながりが途絶えてしまう」と懸念し、幼稚園や保育園に入るよう強く勧めた。

11月末家庭訪問。少し陰った表情をしていた。
12月雄大容疑者が東京へ転居。

帝京大学に通っていたので、知人の多い東京に引っ越したが、仕事が見つからず孤立

18/1/4検診、体重が16kgを超えた。けがもなく、健康的な生活ができていた。

所内協議で「親子としての改善ができてきた」「指導ではなく、ケアや支援が必要なケースだった」とし、指導措置を解除した。

1月中旬優里容疑者が結愛ちゃんと弟を連れてへ転居。児相には転居先を頑なに伝えなかった。
1/18児相が転居先を善通寺市へ照会した。
1/23転居先が判明、品川児童相談所へ連絡をした。
1/29「緊急性の高い案件」として、品川児相へケース移管した。香川県担当者は「すぐに本人に会って確認をしてほしい。指導措置は1月4日に解除されたが、指導を積極的に続けてほしい」と伝え、全記録を送付した。

品川児相で緊急受理会議、「転居で環境も変化している。対応は考える」としてケース移管を受理した。

2月頭頃品川児相から香川児相へ「ケース移管でしたか?情報提供でしたか?」と2度問い合わせ(すれ違い?)。香川児相は「ケース移管、緊急性が高い。早く会って本人確認を」と伝える。
2/5-6香川児相が優里容疑者へ電話したが出なかった。
2/7香川児相が雄大容疑者へ電話。品川児相に引き続きケアをお願いしている旨を伝えると、「それはなんなんだ。強制なのか?任意なのか?」「児相職員が訪ねてくると、周りから変な目で見られるので嫌だ」と憤りを見せた。「香川児相もまだ関りを持たせてもらいます」と伝え、品川児相を紹介した。
2/9品川児相が家庭訪問(事前連絡無し)したが、結愛ちゃんに会えなかった。優里容疑者は「弟はいるが、結愛は出かけている」と答えた。
2/13香川児相が品川児相へ確認の連絡。品川児相は「信頼を築くには時間がかかる。警戒された。」と返答。

香川児相は「少なくとも週に1~2回は本人に会えていたので、心配である」、香川医療センターも「母親と連絡が取れない」と心配し、品川児相に資料提供を申し出た。

2月中旬結愛ちゃんは弟の(1歳半?)健診に同行せず。幼稚園や保育園へ入園した形跡も無い。
2月中旬?朝4時に起きて起きてひらがなの書き取りをするよう命じられた。部屋に電灯がなく、寒く暗い中で勉強していた。

ノートに「きょうよりかあしたはできるようにするから ゆるしてください」などと書き残していた。

2/20入学する予定だった目黒区立東根小学校の説明会に来なかった。
2月下旬?「小学校の入学に向けた勉強を先にやれと言ったら、“はい”と言ったのに、昼ごろに部屋を確認したら寝ていたのでかちんときた」と、雄大容疑者が暴行した
2月下旬~末頃父親が結愛ちゃんを風呂で水シャワーを掛け、何度も殴打した。衰弱して嘔吐するなどしたが、虐待の発覚を恐れて病院を受診させることをせずに放置した。

自力で歩けないほどに衰弱し、弟(1歳)のオムツを履かされていた。

食事をのみ込めなくなるほど衰弱し、「もうご飯を食べられない」と話した。

3/2午後6時頃、雄大容疑者が「数日前から食事を取らず嘔吐し、心臓が止まっているようだ」と119番。午後6時59分に結愛ちゃんの死亡を確認。死因は肺炎による敗血症。

同年代の平均の約20キロを下回る12・2キロだった。「胸腺」という免疫に関する臓器が萎縮し、重さが同年代の平均の約5分の1になっていた。

3/3父親で無職の船戸雄大容疑者(33)を傷害容疑で逮捕
5-6月頃通常は刑事裁判が行われるが、未だ行われていない?
6/6父親の船戸雄大容疑者と母親の優里容疑者(25)を保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕
6月上旬事件以後、毎日50件程のクレーム電話がある。長い方で2時間超にも及び、その対応に追われて、ケースワークができない。

香川児童は精神疾患で1名が昨年辞職した。昨年度に3名増員したが、全員新卒で即戦力とは言い難い。

香川時代は児相や幼稚園が細かく対応、逃げる様に退園&上京?

結愛ちゃんは香川県在住時にも虐待に合い、2度も一時保護を受けました。

当時は幼稚園へ登園し、かつ香川県西部子ども相談センター(香川児相)が細かく様子を確認していました。仮に何らかの問題が起きれば、即座に気づいて厳しい対応を行い得る体制でした。

この様な厳しい体制を両親も気づいていたのでしょうか。しかし、香川児相等の目から逃れるかの様に、2度目の一時保護解除後に幼稚園を退園、そして東京へ転居してしまいました。

品川児童相談所の対応があまり報じられていない

ハフィントンポストの報道により、香川児相の一連の対応は事細かに報じられました。

一方、品川児童相談所(品川児相)の対応はあまり報じられていません。香川児相への取材を通じて報じられた以外は、「香川からの引き継ぎで虐待があるという認識はあった。ただ早急な対応を取らなければならないという判断がつかず、今回のようなことになるとは予測できなかった」というコメント(abemaプライム)のみです。

品川児相の対応に問題があったのではないか、という指摘も相次いでいます(一方的な言い分も含む)。何らかの形で品川児相が一連の対応を調査・検証し、この様な事件が二度と起きない為にはどうすれば良いのかを考える必要があるでしょう。