同社ウェブサイトより)

全国各地で「アスク保育園」を運営する日本保育の親会社、JPホールディングスの経営が混乱しています。

昨日行われた株主総会にて、驚く事に現職の代表取締役社長を再任する議案が否決されました。極めて異例の出来事です。

経営陣の対立が続いている保育所運営大手、JPホールディングス(HD)は28日、名古屋市内で定時株主総会を開いた。会社側が提案した取締役8人のうち荻田和宏社長など6人が否決された。筆頭株主の投資ファンド、マザーケアジャパン(東京・渋谷)の坂井徹代表を含む取締役2人を選任する株主提案は可決された。取締役は会社提案と株主提案含め4人となる。JPHDは会社側とマザーケア側の双方が推す古川浩一郎取締役を中心に新たな経営体制をスタートさせる見通し。

 上場企業の総会で社長再任が否決されるのは異例だ。過去には2008年にアデランスで、当時筆頭株主だった米投資ファンドのスティール・パートナーズが社長らの再任を求める会社提案に反対し、総会で否決されたことがある。

 午前10時。名古屋市内のホテルで開かれた総会には、多くの株主が詰めかけた。最大の焦点は荻田社長の取締役再任議案で、JPHD株の28%強を握るマザーケアは反対していた。総会前は「再任は五分五分」(関係者)との見方もあったが、マザーケア以外にも荻田社長の経営に不満を抱く投資家が少なくなかったとみられる。

 混乱の発端は1年前にさかのぼる。創業者で前社長の山口洋氏に近い株主が、取締役の任期短縮などを求める株主提案を提出し、提案に反対する荻田社長ら経営陣との対立が表面化。山口氏は国内での展開を求めているのに対し、荻田社長らは海外の強化を重視していたのも対立の根底にあった。今年3月までに2回の臨時総会を開くなど混乱は続いた。

 マザーケアが1月に山口氏からJPHD株の大半を取得して筆頭株主になったものの、4月には過去の臨時総会で不正があったとしてJPHDに損害賠償を求める訴訟を起こす事態に発展。保育事業自体は成長性があるとして株価は今年2月に付けた279円の安値から6月8日には420円まで上昇したが、総会前の混乱が改めて意識され27日は372円で引けた。

 投資家が嫌気したのは経営の混乱だけではない。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は「株主総会で取締役の再任案が否決されるのは極めて珍しい」と述べたうえで、こう指摘する。「会社側は事前に株主らに説明して、総会前には妥協案をまとめるのが一般的だ」。交渉のテーブルにさえ着けないほど会社と筆頭株主との関係が冷え切っていたとしたら、同じ課題は新たに経営陣に加わるマザーケアにも課せられる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3234309028062018000000/

保育園運営大手のJPホールディングス(HD)が28日に開いた定時株主総会。会社側が提案した荻田和宏社長を含む取締役6人の選任が否決され、1年前から続く経営陣と創業者側の対立に一定の終止符が打たれた。同社は保育園などを全国で270カ所以上展開する。経営の混乱を収拾させ、子供を安心して預けられる環境をつくることが急務だ。

 この日午前10時、名古屋市のホテル一室に株主約50人が足を運んだ。愛知県瀬戸市の株主の男性(70)は「現体制にあまり不満はないが、なぜここまで混乱したのか説明を聞きたい」と話した。

 総会は非公開。途中、株主の要求で議長が荻田社長から株主の1人に交代し、社員も退出させられて議事が進んだ。議案説明後の質疑応答はなく、投票に移った。

 休会を挟んだ午後1時に再開し、荻田氏ら取締役6人の選任案の否決が明らかになった。一方で筆頭株主の投資会社マザーケアジャパン(東京・渋谷)の坂井徹代表を含む取締役4人の選任案が可決された。今後、新体制下で経営が始まる。 総会後、荻田氏は報道陣に「非常に残念な結果で申し訳ない」とコメント。坂井氏は「風通しを良くし、改めるところは改める」と述べた。

 両陣営の対立は、昨年6月の定時総会で創業者で前社長の山口洋氏が、会社側が反対する株主提案に賛成したことで表面化した。混乱が続き、今年3月までに臨時株主総会は2回開かれた。
 対立の背景には、山口氏が国内事業の強化を主張するのに対し、荻田社長らが海外展開を重視するなど、経営路線の相違があった。 関係者によると、2015年2月、山口氏のハラスメント行為について荻田氏らが問題視し、取締役会で社長退任を迫ったという。山口氏は体調不良を理由に辞任。これも対立のきっかけになったとみられる。

 JPHDは3月末までに271カ所の保育園や学童クラブなどの施設を全国で運営し、1万人以上の子供を預かっている。会社側は「保育の現場に影響はなく、保護者から問い合わせもない」と説明する。 ただ突然の社長解任に至り、保護者や現場の保育士らに動揺が広がりかねない。新経営陣は混乱を収拾させて現場が業務に集中できるよう、真摯な姿勢が求められる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32372480Y8A620C1L91000/

根底には元社長の山口洋氏と、前社長の荻田和宏氏の対立がありました。

【ニュース】JPホールディングス(アスク保育園の運営親会社)の現社長・前社長が泥仕合、両者にセクハラ疑惑

日経新聞の記事にあるとおり、今年1月に元社長の山口氏は同社株の大半を投資会社マザーケアジャパンへ売却しました。

【FACTAより】アスク保育園を経営する「JPホールディングス」に奇っ怪な「大株主」

株主総会では、それ以外の多くの取締役を再任する決議案も否決されています。

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新しく代表取締役に選定された古川浩一郎氏は、同社が保育事業を参入した時期である平成12年に入社しました。元社長・前社長と同じ大和証券の出身です。

こどもたちの笑顔のために…
「…」には、こどもたちの笑顔のために「自分ができること・自分がすべきこと」を、
職種や職位、所属や経験に関わらず社員一人ひとりが自らに問いかけ、常に考え実践することで、
最高の保育事業者を目指し続けるというコーポレートメッセージが込められています。

今後、アスク保育園はどうなるのでしょうか。徐々に影響が生じる恐れがあります。

仮に親会社の経営が混乱すると、その余波が保育園へ及ぶのは避けがたいでしょう。特に同業他社による「保育士引き抜き」が横行する懸念があります。

また、保育を利用している保護者の間にも動揺が生じる恐れもあります。誰だって心配になります。

(株)JPホールディングス 株価推移