大阪市も都市公園内への保育所設置に乗り出しそうです。許可基準等を定める為、パブリックコメントを実施しています。

都市公園における保育所占用許可基準について

今般、都市公園法の一部改正により、都市公園の占用を認めることができる物件として保育所等が新たに追加されたことから、大阪市が管理する都市公園において、都市公園法施行令第12条第3項第1号に規定する施設の内、保育所の占用を許可する場合の許可基準その他必要となる事項を定めます。

つきましては、「規則等を定める際の意見公募等に関する指針」に基づき、次のとおり市民の皆様のご意見を募集します。(以下略)

Download (PDF, 179KB)

http://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_boshu/kensetsu/0000435500.html

都市公園における保育所占用許可基準案(以下「基準案」とします)から気になる部分を取り上げていきます。

保育所のみ、小規模保育等は対象外、公募で選定

都市公園法施行令(以下「令」という。)第12条第3項第1号に規定する施設の内、保育所の占用を許可する場合の許可基準その他必要となる事項を定めることを目的とする。

(基準案第1条より引用)

占用者 占用協議者が、公募により選定した保育所設置事業者で、当該施設により公園内を占用する者をいう。

(基準案第2条より引用)

都市公園法施行令第12条第3項第1号には、放課後児童健全育成事業・小規模保育事業・保育所等が列挙されています。

大阪市は「保育所」のみを対象とした占有許可を検討しています。

また、占有許可を与える事業者は、公募によって選定するとしています。

大阪市が指定した公園内の一部区画を保育所用地として提供し、ここに保育所を設置する事業者を募集する形式となるのでしょう。市有地を利用した保育所を公募と同じですね。

保育所のみ、小規模保育等は対象外

公園における保育所の占用は、令第15条及び第16条で定める技術的基準に適合するものであるほか、次の各号に定める場合に限り、許可を与えることができるものとする。

(1)待機児童の状況や中長期的な保育ニーズ等から、占用協議者において保育所の新たな設置が必要であると判断し、当該施設の設置場所として公園以外に適地がないこと及び公衆の公園利用に著しい支障を及ぼさないと公園管理者が認められるものであること

(2)総定員数などから、公園を占用する保育所(園庭及び車両置場等運営に必要となる部分をすべて含む。)の面積が必要最小限であること

(3)保育所を公園の広場に整備する場合にあっては、日常の利用状況等を考慮のうえ、外部からの公園内の視認性を確保し、かつ占用許可を受ける範囲が原則として、公園の外周に位置する道路部分に接するよう整備すること

(4)公園施設である建築物内に保育所を整備する場合にあっては、当該建築物の日常の利用状況等に与える影響が最小限となるよう、必要に応じて保育所専用の出入口を当該建築物内に新たに設置する等、施設の運営維持管理のため必要な対策を講じ、かつ占用許可を受ける範囲が原則として、公園の外周に位置する道路部分に接するよう整備すること

(基準案第3条より引用)

全ての都市公園を無制限に対象とするのでは無く、一定の要件に合致する公園に限って許可を与えるものとしています。

具体的には待機児童や保育ニーズ、占有する面積や立地(利用する区画は大阪市が指定すると推測されますが)等です。

また、敷地は必ず公園の外周部に接するように求めています。保育所利用者と公園利用者の動線を分け、自動車等も出入りしやすく為でしょう。

最長で木造22年、特別な事情で34年まで

通算許可期間(建設・撤去期間を除く)は、保育所が設置されたときから通算して、原則「補助事業等により取得し、又は効用の増加した財産の処分制限期間」に定める木造の耐用年数となる22年を限度とする。ただし、許可対象となる公園が防火地域に位置し、耐火建築物での建築が必要であるなどの特別な事情がある場合は、公園管理者と協議のうえ、金属造(4mm厚超)の耐用年数となる34年に延長することができるものとする。

(基準案第6条より引用)

公園内に設置した保育所が無制限に存続できるわけではありません。

補助事業等によって取得等を行った財産の処分制限期間に鑑み、原則として最長22年(特別な事情があれば34年まで)まで延長できるものとされています。

今から20-30年後は、今より保育所等を利用する割合は増加しているでしょう。一方、少子化は更に進展し、トータルでは保育所余りになっていると想定されます。公園内に設置された保育所を存続する必要性は乏しいでしょう。

最有力は大阪城公園?

では、具体的にどの都市公園が公募対象となるのでしょうか。昨年の記事では「靱公園、大阪城公園ではないか」と推測しました。

【ニュース】法改正で公園に保育所など設置可能に 靱公園・大阪城公園が有力か

しかしながら、靱公園となる可能性はやや減少したと感じています。西船場小学校の拡張工事に伴う形で閉園される西船場幼稚園に代替する形で、大阪市は靱公園へのこども園誘致を検討していました。

しかしながら、基準案は「保育所」と明記されています。こども園が設置される余地はないでしょう。事実上の断念でしょうか。

代わって最有力視しているのが大阪城公園です。

ここ1年の間に、大阪城公園内では大阪城公園駅前施設「JO-TERRACE」ミライザ大阪城等の商業施設がオープンしています。

大阪市としては、民間資本を利用して大阪城公園を有効活用していこうとしているのでしょう。

また、このエリアは待機児童問題が極めて深刻な地域と重複しています。保育ニーズが非常に高い一方、地価の高騰からか保育所の設置は少し滞っています。

早ければ平成30年冬に公募予定地として公表され、平成31年秋~平成32年春に開所するのではないでしょうか。