「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」(保育利用調整基準)の一部改正について

これまで大阪市では「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」(平成26年度以前は「大阪市保育所入所に関する事務取扱要綱」)において、保育の優先度や保育の実施の申込等について定め、これらに基づき保育の利用に関する事務を行うことにより、分かりやすい利用調整を実現し、利用調整事務における透明性を確保してきたところです。

 この度、これまでの利用調整の結果等を踏まえ、保育利用調整基準が利用申込み世帯の状況をよりきめ細かく的確に反映するものとなるよう、必要な改正を行うため、市民の皆さまから幅広く意見を募集することとします。

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http://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_boshu/kodomo/0000442729.html

改正内容は2点です。

企業主導型保育・職場内託児所も5点加点(認可外保育施設と同点)、そして3人以上のきょうだいが同一施設を利用する場合の加点措置です。

企業主導型保育・職場内託児所も5点加点へ

従来、企業主導型保育等を利用している児童が保育所等の利用を申しこんだ場合、利用調整において「2点」が加点されていました。一方、認可外保育施設の利用者は5点(6カ月以上の利用者は7点)が加点されています。

大半の保育所等・年齢であれば、フルタイム200点+企業主導型保育等の2点加点=202点で入所できています。ただ、都心部にある保育所の1-2歳児入所に限ると、202点でも入所できなかったケースが散見されます。

その為、「どうしても保育所へ入所したい」という方は、2点加点の企業主導型保育等か5-7点加点の認可外保育施設の選択を迫られていました。事実上、利用調整基準によって企業主導型保育等の利用が抑制されていた側面もあります。

今回の改正案は「企業主導型保育事業及び職場内託児所等が果たす保育の受け皿としての役割を考慮し、企業主導型保育事業及び職場内託児所等とその他の認可外施設等の利用者との調整指数の差異を解消する」としています。

但し、認可外保育施設を6カ月以上利用すると7点加点とされますが、企業主導型保育等にはこうした措置はありません。ずっと利用していても5点加点のままとされています。

大きな影響を受けるのは認可外保育施設です。利用者が企業主導型保育を選ぶ傾向は加速する一方でしょう。今後、認可外保育施設の廃止・企業主導型保育への移行が相次ぐと予想されます。

3人以上のきょうだいが同一施設を利用する場合に10点加点へ

従来の利用調整基準では、きょうだいが利用している保育所等へ申しこんだ場合には7点が加点されていました。これを更に強化します。

きょうだいが利用中の保育施設等の利用を希望する場合の3人目以降の申込み、又はきょうだいが新規で同時に利用申込する場合の3人目以降の申込みに対し、改正案は「10点を加点する」としています(「3人目加点」とします)。

3人以上のきょうだいは別施設へ登園する事を極力減らす為の措置としています。

この改正案の背景には、平成30年3月13日の教育こども委員会で奥野康俊委員(維新)が取り上げた質疑が影響しているのではないでしょうか。なお、奥野委員は日大アメフト部の悪質プレーで負傷した関学選手の父であり、何度も記者会見等を行った方です。

【大阪市会より】希望者の約9割がきょうだい同一施設へ入所、約1割は別施設(H30.3.13教育こども委員会)

同委員は保育所の入所ポイント制を取り上げ、「きょうだい同一施設への入所」を更に優先させるべきだと主張していました。

この趣旨を踏まえ、3人目以降の同時入所に対して10点を加点する改正案を提示したのではないでしょうか。

多くの子供を育てている家庭はただでさえ非常に忙しい毎日を過ごしています。そこできょうだいが別施設への登園を余儀なくされると、非常に深刻な問題を生じます。加点の趣旨は理解できます。

ただ、慎重に検討すべきと感じる部分もあります。本改正案は「調整指数表のきょうだいの状況」に追加されています。

ここには双子加点・育休退所からの再入所加点・きょうだい加点・未就学の家庭保育減点等げ定められています。保育の代替手段の様に「主たるもの1項目のみを適用」という但し書きが無いので、これらの加点・減点項目は重複して適用されます。

となると、例えば4歳児・2歳児が利用している保育所へ0歳児が申しこんだ場合、きょうだい加点(7点)に加え、3人目加点(10点)が加算されそうです。極めて大きい加点措置です。他の加点項目と比較すると、異様な加点だと感じました。

パブコメは8月30日まで受付中

本改正案に対する意見受付(パブリックコメント)は8月30日まで受け付けられます。10月1日の結果公表と同時に、平成31年度一斉入所から適用されるでしょう。