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(8/8追記)
公明党市議団からの申し入れ等を受け、来夏までに全保育室にエアコンを設置する計画が明らかになりました。
http://yodokikaku.sakura.ne.jp/?p=23000
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少し前に、大阪府内の公立小学校のエアコン設置率に関する記事を掲載しました。

大阪府内(市のみ)の公立小学校エアコン設置率(普通教室、平成30年7月現在)

しかしながら重要な見落としがありました。小学生より弱い幼児が過ごす、幼稚園や保育所でのエアコン設置です。

お世話になっている保育所は、全室にエアコンが設置されています。しかし、ほぼ全ての大阪市立幼稚園の保育室にはエアコンが設置されていないそうです(一部には取り外しできるタイプのエアコンが設置されていると聞きました)。

7月31日、公明党大阪市議団が吉村洋文市長に緊急と題した要望書を提出しました。その内容は…市立幼稚園のエアコン設置

【記者】
「こちらの保育室では扇風機をつけて、窓を開けている状態ですが、部屋の中はかなり暑い状態です。室温は36度です」

大阪市立の幼稚園は市内に54あります。ホールについては、全ての幼稚園でエアコンが設置されていますが、児童が一日の大半を過ごす保育室については一つの園を除いて、エアコンがありません。

【大阪市立玉造幼稚園・梶川景子園長】
「保育室が子供たちにとって一番安心できる場所になるはずだったんですが、お弁当が喉を通らない、食が進まない現象があった」

ことしの大阪市内の7月の平均気温は34.1度と平年よりも2.5度高く、子どもたちにとっても、厳しい環境となっています。

【公明党 土岐恭生 幹事長】
「早急に対策をしていただいて、子どもの安全を確保してもらったら」

【吉村洋文 大阪市長】
「災害級の暑さなので、きちんとした対応は、前向きに検討したい」

吉村市長は数日以内に対応を決めるとしています。

https://www.ktv.jp/news/articles/15f2afadab794490a10c6e81cb1aa694.html(リンク先に動画あり)

公明党大阪市議団が提出した要望書は、同市議団のfacebookに掲載されています。

ほぼ全ての大阪市立幼稚園にエアコンが設置されていなかったのには、推測される理由があります。

幼稚園へ通っている方には常識でしょうが、幼稚園には「夏休み・冬休み・春休み」があります。

保育時間
9時~14時30分(水曜日は9時~11時30分)
(土・日曜日、祝日、夏季、冬季、春季休業日は休業)

http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000019611.html

大阪市立幼稚園は、市立小中学校とほぼ同じ期間(今夏なら7月23日~8月23日まで)が夏季休業となっています。この間は原則として自宅で過ごす事となります。

ただし、夏季休業等の間、「一時預かり事業(預かり保育)」を行っています。その為、真夏の8月でも幼稚園へ登園している児童がいます。

昨年までは暑さが厳しくなるのは夏季休業に入ってからでした。しかし、今年は7月中旬から気温が急上昇し、幼稚園で過ごす園児を直撃しました。また、現在も暑い保育室で預かり保育が行われています。

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(8/3追記)
コメントから事実関係について教えて頂きました。ありがとうございます。

大阪市立幼稚園で預かり保育を実施している園では、昨年一昨年のうちに『預かり保育事業のエアコン』というものが付けられています。
今回のニュース中では、「(預かり保育を実施する)ホール(体育館や遊戯室)にエアコンがついている」の一言がそれにあたると思います。
既設のエアコンは預かり保育事業という福祉管轄での設置で、
今回の要望は幼稚園の教育管轄としての保育室への設置を意味していると思います。
もちろん、保育時間と預かり保育時間で、設備は区切ることなく共用していますので、通常の保育で空調設備を使うことも可能で実際使用していますが、
現状としては、三歳になりたての年少児にはかなりきつい環境での保育だと思います。
知らずに入園してきた保護者さんはかなり驚かれます。

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預かり保育が冷房が効いたホール等で行われているとは言え、保育室に冷房が無いのは非常に厳しい環境でしょう。

もう一つの理由は「市立幼稚園の廃園・民営化を見越した投資抑制」です。

財政難・少子化・入園希望者の減少等から、大阪市は市立幼稚園・保育所の民営化・廃園を積極的に進めています。

市立幼稚園の民営化について
http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000204058.html

民営化(多くは同時に建替)や廃園を検討しているので、どうしても大規模な設備投資は抑制的になってしまいます。

エアコンを設置した数年後に建物を取り壊す事態になってしまうと、「無駄遣い」という批判が起きてしまいそうです。また、国の補助金を受けていると、補助金の返還を要求される事もあるでしょう。

この暑さの中、園児が暑い保育室で過ごすのは極めて危険です。既に体調を崩す園児が続出し、登園を拒否している園児・家庭もあるでしょう。

公明党市議団からの要望に対し、吉村市長は「緊急にスポットクーラーなど、きちんとした対応を近いうちに検討したい」と回答したそうです。

とは言え、急いで調達・設置しても盆明けになってしまうのではないでしょうか。