夏休み延長検討を=子どもの熱中症対策-文科省通知

 文部科学省は7日、子どもの熱中症による事故防止対策として、全国の公立の幼稚園、小中学校、高校などで、今年の夏休み期間の延長や夏休み中の登校日の延期・中止を検討するよう、都道府県教育委員会などに通知を出した。子どもの健康を守るため、暑い夏の登校期間を短くするのが狙い。

 現行制度では公立学校の場合、都道府県などの教育委員会が夏休みや冬休みの時期を決める。通知は、年間で必要となる授業の総時間数を確保できるよう、夏休みを延長した場合はその分冬休みを短縮したり土曜日に授業を行ったりするなど、現行制度を活用した柔軟な対応を促している。

 今夏は全国的に記録的な暑さとなり、愛知県では校外学習から戻った小学1年の男児が熱中症とみられる症状で死亡した。文科省は事態を重く見て、夏休みの延長を通知した。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018080700835&g=smm

文部科学省のウェブサイトをくまなく探したのですが、通知の趣旨や通知文その物等は掲載されていませんでした。

そこで担当課(文部科学省初等中等教育局教育課程課企画調査係)へ電話で問い合わせました。回答(趣旨)は下記の通りです。

・既存の制度等を活かし、各教育委員会に柔軟に対応して頂きたい
・今年の夏休みから適用する
・共働き家庭が増えているので、延長する場合は学童保育等とも十分に調整して欲しい

概ね報道通りの内容でした。

児童の健康の為とは言え、このタイミングで夏休みを延長されると非常に困ってしまいます。子供の夏休み中の過ごし方は早期に決め、十分な段取りを組んでいました。しかし、仮に夏休みが延長されると、こうした計画が全て狂ってしまいます。

授業計画にも重大な影響が生じます。秋に運動会を行う学校であれば、練習時間が足りなくなる恐れがあります。土曜授業を増やすと、各家庭の予定や地域行事等とバッティングする場合もあるでしょう。

そもそもここ数年、文部科学省は学校での学習量を増やし、結果的に授業時間・授業日を増やす方針を示していました。

それに対し、多くの自治体では夏休みを短縮する形で授業日を確保しています。大阪市は全教室に冷房が完備された今年から夏休みを短縮し、授業日を増やしています。

8月上旬になって「夏休みを短くしても良い、弾力的に考えろ」とは、マッチポンプとしか言い様がありません。

熱中症対策は重要です。しかし、その根幹は「適温を保った場所で学校教育を行う」という方針ではないでしょうか。冷房が完備された教室で授業を実施する、猛暑日は屋外活動を行わない、といった常識的な考え方です。

夏休みを短縮して熱中症対策を行うという方針自体は否定しません。が、「これ以外に対策が打ち出せない場合における、最後の考え」として考えて欲しいです。

大阪市は延長しないでしょう(推測)

あくまで推測ですが、大阪市は夏休みの延長を行わないでしょう。同市の学校は冷房が完備されました。また、学力テストの最下位返上を目指しており、延長する必要性・重要性は小さいです。

大阪府内で延長する可能性があるとしたら、冷房の整備が行われていない自治体でしょう。http://yodokikaku.sakura.ne.jp/?p=21893でまとめた通り、府南部を中心にエアコンが整備されていない自治体が少なくありません。

サマータイムと言い、急激な方針転換は勘弁して欲しいです。猛暑対策とは言え、影響が大きすぎます。