大阪市内の多くの小中学校では、「学校選択制」に向けた説明会等が実施されている最中でしょう。子供が通っている小学校でも説明会が行われ、多くの入学予定者・検討者が来られたと聞きました。

しかしながら、こうした説明会等に出席できなかった、もっと時間を掛けて見聞きしたかったという方は少なくないでしょう。他の機会もあります。

運動会の見学

一つは運動会です。既に実施した学校もあれば、これから実施する学校もあります。

多くの小中学校では運動会を広く公開して行っています。ただ、最近は不審者に対する警戒感が強い事から、学校内で見学される際は受付等での手続を要する学校が多くなっています。

運動会は最も大きな学校行事の一つです。全ての児童生徒・教職員が参加しているので、学校全体のボリューム感が掴めるでしょう。また、運動場の広さ・遊具等の設備も把握できます。中には運動場が狭すぎて、一抹の不安を感じる方もいるでしょう。

欠点もあります。運動会は普段と異なるイベントなので、学校や児童生徒の雰囲気も異なります。授業の様子等を想像するのは難しいでしょう。

就学時健康診断

既に案内ハガキが届いているでしょう。就学時健康診断でも学校の様子を窺い知る事が出来ます。

子供が通っている学校では、指定時間に親子で体育館へ集合→受付順or名簿順に名前を読み上げ、子供と5-6年生が診断室へ移動する→親は体育館で待機→子供が戻ってきたら解散、という流れでした。

事前に5-6年生をしっかり指導していたのか、優しい上級生に子供はすぐに懐いていました。数十分後、「楽しかった」と言わんばかりの表情で帰ってきました。

体育館では多くの教職員もいたので、手が空いているタイミングを見て話を聞く事ができました。

「活動中のいきいき教室を見学したい」という旨を伝えると、「教室は○階にあります。健康診断が終わった後にご自由に見学して下さい。」との事でした。ありがたく見学し、いきいき活動の様子等をいきいき指導員(学校の教職員とは別)に訊ねる事ができました。

個別相談・見学

一方、中には学校と個別にしっかり相談したい、見学したいという方もいるでしょう。特に何らかの支援や配慮を要する児童が進学する予定の方は、説明会の内容では物足りないでしょう。

こうした方々に対し、多くの学校では個別の相談に応じています。電話で質問する事も、アポイントメントを取って話を直に聞く事も可能です。

また、授業の様子を見学する事も可能でしょう。親世代が通っていた頃の小学校・授業とは大きく違っているでしょう。大阪市外出身の方なら尚更です。

個別の相談や見学の申し入れに対し、「時間が無い」「学校管理上、難しい」と難色を示す学校もあるかもしれません。こうした学校は、入学後に問題が生じた際に真摯に向き合ってくれるか疑問です。

納得できる説明が無い限り、入学するのは慎重に検討した方が良いでしょう。

同じ市立学校でも違いは大きい

我が家は複数の学校での説明会等に参加しました。

説明等を聞いて痛感したのは、「同じ大阪市立学校であっても、学校間での違いは非常に大きい」という点でした。

持ち物一つとっても違います。ある学校は制服、別の学校は私服でした。色鉛筆の本数・鉛筆の濃さ・道具箱の中身もバラバラです。

行事日程も大きく異なっていました。春に運動会を行う学校もあれば、秋に行う学校もありました。遠足や修学旅行の行き先も違います。

授業の進め方や宿題量も違っていました。各学年3-4クラスある学校では、早い学年から習熟度別授業を積極的に取り入れていました。小規模校では副担任や学習指導員が授業に入り、理解が追いついていない子供を個別に指導していました。

大規模校では賑やかで活気がありました。反面、小規模校の学校長は全ての児童生徒の名前と顔が一致している様子でした。

「同じ大阪市立小学校だから、どこでも同じだろう」という考えは、明らかな思い込みでした。全くの別物です。

何を重視するかは各家庭で異なるでしょう。しかし、事前に小学校を見学するのは必須です。

少なくとも就学時健康診断の際には、教職員に疑問を訊いたり学校内を見学してみて下さい。入学後に「何か違う」と思っても、手遅れです。

学校選択制希望調査票の提出期限は10月末

学校選択制を導入している区の多くでは、希望調査票の提出期限は「10月31日」としています。また、学校選択制を利用して学区外の学校を希望するしないに関わらず、全員の提出を求めています。

慎重に吟味し、忘れずに提出して下さい。