はしか患者が訪れた「アリオ八尾」

大阪府内各地で、はしか(麻疹)患者が急増しています。

済生会茨木病院(茨木市)で集団感染

基幹病院で複数の医師・事務職員・患者が麻疹に感染しました。

茨木の病院で“はしか”集団感染

02月16日 01時47分

大阪・茨木市の病院で1月下旬から、これまでに医師や事務職員など計10人がはしかに感染していたことが分かり、大阪府ではこの病院を訪れた人ではしかのような症状が出た人は病院に連絡するよう呼びかけています。

はしかの集団感染が分かったのは茨木市にある大阪府済生会茨木病院です。

大阪府によりますと、1月24日、かぜのような症状で受診した患者1人が30日になって「はしか」に感染していたことが確認されました。

その後、この病院の医師1人と事務職員5人、それに外来患者3人の計9人が相次いではしかの症状を訴え、2月8日から15日までの間に9人全員が「はしか」に感染していると確認されました。

いずれも症状は軽く回復に向かっているということです。
府は個人の特定を避けるため、患者の年齢や性別、それにどこを訪れていたかなどについては公表しないとしています。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190216/0012681.html

済生会茨木病院は、茨木市中心部にあります。基幹病院の一つです。

日頃から健康や感染症対策に注意している医師や事務職員でさえ、はしかに感染してしまいました。インフルエンザの10倍とも言われる感染力の強さが伝わります。

麻疹患者がアリオ八尾(八尾市)の「アカチャンホンポ」で買い物

別の患者は、八尾市にあるショッピングセンター「アリオ八尾」にある「アカチャンホンポ」を訪れていました。

はしか患者 八尾の商業施設利用

02月15日 16時51分

大阪・八尾市ではしかに感染していた女性が今月6日、市内の商業施設を利用していたことがわかり、八尾市保健所が注意を呼びかけています。

八尾市保健所によりますと、大阪府内の30代の女性が発熱や発疹などの症状で医療機関を受診し、今月12日にはしかの感染が確認されたということです。
女性は今月6日の午後6時半から午後9時ごろまでの間、八尾市の商業施設「アリオ八尾」に行って、3階にある育児用品の専門店「アカチャンホンポ」を訪れていたということです。
八尾市保健所では同じ時期の「アリオ八尾」を利用した人で3週間以内にはしかを疑う症状が出た場合は、事前に医療機関に連絡したうえで、速やかに受診するよう呼びかけています。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190215/0012662.html

アリオ八尾は、イトーヨーカドー系列の大型ショッピングセンターです。近鉄八尾駅に近く、多くの買い物客で賑わう商業施設です。

アカチャンホンポを訪れるという事は、小さな乳幼児を育てているのでしょう。月例・年齢によっては、麻疹の予防接種を未だ受けていない恐れがあります

仮に未接種の子どもが感染し、保育所や幼稚園等を通じて広がると、患者数が爆発的に増える可能性があります。

箕面市立病院は患者13人、池田保健所は非公表を要請

麻疹患者は箕面市内でも徐々に増加していました。

患者が生じた箕面市立病院が公表しようとしたところ、池田保健所は「公表するな」と要請していました。

「はしか公表しないよう」保健所が病院側に伝える 大阪府

2019年2月13日 23時22分

大阪府内ではしかの感染が相次ぐなか、先月はしかの患者が出た大阪 箕面市の病院が情報を公表しようとした際に大阪府の保健所が公表しないよう伝えていたことが関係者への取材で分かりました。

大阪府内ではことしに入ってからはしかの患者が急増していて、今月3日までのおよそ1か月間に報告された患者の数は38人と、すでに去年1年間の2倍を超えています。

このうち箕面市を含む「豊能地域」では去年12月に旅行先のマレーシアから戻った男性がはしかを発症し、この男性が受診した箕面市立病院などでは、これまでにこの男性を除く13人がはしかにかかっています。

関係者によりますと箕面市立病院が先月下旬、2人の患者が出た時点で詳しい状況を公表し注意を呼びかけようとしたところ、大阪府の池田保健所から「患者が不特定多数の人に接触している状況ではない」などとして、公表しないよう伝えられたということです。

ただ病院側は、広く注意を呼びかける必要があると判断し、周辺の医療関係者に伝えたということです。

池田保健所はNHKの取材に対し「ほかの医療機関に与える影響などを考慮して公表は感染のおそれが不特定多数になってからにしたいと考えた。ただ、保健所には情報の公表や非公表を指示する権限はなく、公表を拒否したつもりはない」と説明しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190213/k10011814011000.html

大阪市内で麻疹患者が急増する少し前から、実は池田保健所が管轄する豊能地域で麻疹患者が増加していました。

2018年の麻しん(はしか)の累積報告数は全国282人、大阪府19人でした。2019年に入り、大阪府内で麻しん患者が急増しています。

池田保健所管内においても既に14人の患者が確認されています。

http://www.pref.osaka.lg.jp/ikedahoken/masin_/index.html

具体的な地域名等が報道されていなかったので、少しおかしいと感じていました。その理由は、池田保健所による非公表要請だったのかもしれません。

はしか患者の発生は、周辺住民の健康に直結します。情報を伏せて感染を拡大させるより、適宜公表して注意を喚起すべきなのは当然です。

インフルエンザ患者は減少傾向に転じました。しかし、麻疹患者は増加し続けています。

当面の間は厳重な警戒が必要でしょう。麻疹患者が行動した場所には極力出掛けない様にしています。