保育所に入所できるか否かは「入所選考基準点数」によって判断されます。
各世帯毎の就労状況・家庭状況等を基にして算出された点数であり、点数が高い児童から入所先保育所が決定されていきます。
(具体的な計算方法は保育所入所選考基準について(大阪市HP)大阪市認可保育所 入所選考基準点計算表をご参照下さい。)

では、保育所へ入所するには、具体的に何点が必要なのでしょうか。
公開されているデータから保育所毎の入所基準点(下記参照)を推計し、それぞれの点数毎の保育所数を集計しました。

基礎となるデータは前回と同じく各保育所入所状況(北区~西淀川区) / (淀川区~西成区)です。

※基準点
保育所毎の新規入所者の上位90%の点数(おおよその入所最低点)が属する点数帯の中心点を基準点としています。
(例:新規入所者20人の園で181点~190点が20人、171点~180点が0人の場合、上位90%(=18人目)の属する点数帯は181点~190点であり、185点を基準点とみなしています。)
なお、公開されているデータは全年齢が一括集計されており、基準点を超えればいずれの年齢でも入所できた、という結果を表しているわけではありません。

基準点保育所数推定平均点構成比(H25保育所数)
2151215.50.2%0
2051206.60.2%2
19539200.59.4%43
18527196.86.5%37
17546191.711.1%34
16536188.38.7%43
15559184.314.3%66
14521178.95.1%14
13548175.311.6%34
12583165.320.0%94
1159165.82.2%1
1055158.61.2%4
957155.11.7%3
851179.60.2%6
752157.40.5%1
652143.50.5%3
554162.91.0%4
45以下92.2%15

昨年と比較すると基準点が195点・185点と著しく高い保育所が減少し、175点が増加しています。
待機児童問題が深刻で高い基準点が必要とされる地域を中心に保育所を増設し、昨年よりも入所しやすくなった結果だと考えられます。

基準点が215点という保育所が1園ありました。
新入所者が1人の夜間保育園という特殊事情があります。

205点は1保育所でした。
同保育所の新入所者19人の内、211点以上が3人、201点以上が15人を占めており、フルタイム共働きに加えて兄弟姉妹等の加算点が必須だったのでしょう。

続いて39保育所が195点となっています。
フルタイム共働きなら入所できる可能性が高い一方、そうでなければ難しい保育所になります。
また、1歳児・2歳児で入所するには200点以上が必要とされる可能性が高く、在園児の弟妹が多くを占めると推定されます。

185点は27保育所です。
この点数帯に所属する全保育所で新入所者平均点が192点を超えており、フルタイム共働きに準ずる点数が必要でしょう。

175点は46保育所、165点は36保育所です。
フルタイム+家庭外勤務でしたら入所できそうです。

155点は59保育所が集中しています。
ここより基準点が低い保育所は、様々な事情から保育所を必要とする場合であっても入所できる可能性が大いにあると推定されます。

また、上記の表をご覧頂いて分かる通り、基準点と比較して推定平均点はなだらかに変化しています。
低い点数であっても入所できた方がいた場合、基準点の計算に大きく影響するからです。
保育所間で基準点が大きく違っていたとしても、入所者の推定平均点に著しい差はありません。