大阪市中央区で多くの保育料計算ミスが発覚した事態(詳細はこちら)を受け、他区でも同様のミスがないか調査が行われました。
その結果、中央区以外でも多子軽減・ひとり親軽減に関する計算ミスが明らかになりました。
驚きの496件です。

保育料(平成27年4月分)の決定誤りについて
平成27年5月22日 14時発表

  23区の区保健福祉センターにおける認定こども園、保育所、小規模保育事業、家庭的保育事業、幼稚園にかかる保育料決定事務において、データを入力する際、入力を漏らしたり、誤った操作を行ったことから、平成27年4月分の保育料を過大に徴収するなどの事案が496件あることが判明しました。

  関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことにつきまして深くお詫び申し上げます。

1 事実経過
  今回、中央区保健福祉センターにおいて、「多子軽減」及び「ひとり親軽減」が行われず、保育料を過大に徴収していたこと(平成27年5月7日報道発表)を受け、他区において同様の事例がないか確認するため、中央区を含む24区の保健福祉センターに対して調査を行いました。(調査期間:5月8日~5月13日)
  調査の結果、23区の保健福祉センターにおいて、保育料の軽減手続きにあたり、データの入力漏れあるいは入力誤りが496件ありました。

 本件に伴う利用者への影響は次のとおりです。
 (1)多子軽減418件(過大徴収390件・徴収不足28件)
 (2)ひとり親軽減78件(過大徴収70件・8件)

2 保護者への対応
対象となる保護者の方々に対しては、順次、個別に連絡をとり、お詫びと説明を行い、還付の手続き及び追加納付のお願いを行っております。

3 再発の防止
  今回の保育料決定にかかる誤りについては、本年4月からの子ども・子育て支援新制度の施行に伴い、制度や事務システムの仕様が変更となったこと、新たに市町村において1号認定(教育標準時間認定)の保育料の決定を取り扱うこととなったことなど、事務作業に不慣れな面があったことに加え、申請書類や世帯状況の確認、データの入力など、一連の事務作業において、確認が不十分な点があったことにより発生したものと認識しています。

  今後同様のことが起こらないよう、今回の事務作業の検証を行い、問題点を整理するとともに、必要な事務改善を行うなど、各区と連携を図りながら、取り組みを進めてまいります。

http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kodomo/0000310389.html(区毎の詳細)

大阪市内で保育所等に登園している児童が5万人弱いるので、ざっと100人に1件の割合で保育料の計算に誤りがあった形となります。
旭区を除く全ての区で誤りが見つかりました。
驚きの誤り率です。
誤り数や影響額は、やはり問題が発覚した中央区が突出しています。

殆どの区で同様のミスが発生している点から、新制度に伴って導入された新システムに根本的な欠陥があった、導入に際して行われたと推測される研修会等で十分な操作指導が行われなかった、マニュアルに重大な誤りがあった、組織としてダブルチェックを行っていなかった等、業務フロー的な面で重大な問題があったと疑われます。

対象となる保護者へは順次連絡を取っているそうです。
過大徴収で還付されるならまだしも、徴収不足で追加徴収される方からは反発が大きそうです。

保育料の算定ミスは大阪市だけに留まらない可能性が強いです。
いずれの自治体に住んでいても、保育料の算定に疑問があれば担当窓口でしつこく相談してみて下さい。