保育所に入所できるか否かは「入所選考基準点数」によって判断されます。
各世帯毎の就労状況・家庭状況等を基にして算出された点数であり、点数が高い児童から入所先保育所が決定されていきます。
(具体的な計算方法は大阪市 保育利用調整基準 点数計算表(H26.10版/H27.4以降入所)をご覧下さい。

では、保育所へ入所するには、具体的に何点が必要なのでしょうか。
公開されているデータから保育所毎の入所基準点(下記参照)を推計し、それぞれの点数毎の保育所数を集計しました。

基礎となるデータは前回と同じく各保育所入所状況(北区~淀川区) / (東淀川区~西成区)です。

※基準点
保育所毎の新規入所者の上位90%の点数(おおよその入所最低点)が属する点数帯の中心点を基準点としています。
(例:新規入所者20人の園で181点~190点が20人、171点~180点が0人の場合、上位90%(=18人目)の属する点数帯は181点~190点であり、185点を基準点とみなしています。)
なお、公開されているデータは全年齢が一括集計されており、基準点を超えればいずれの年齢でも入所できた、という結果を表しているわけではありません。

基準点保育所数平均点(H26保育所数)(H25保育所数)
2150/10
2054205.512
19553199.73943
18539195.12737
17576190.84634
16543186.63643
15583180.95966
14521176.62114
13568174.44834
125101167.08394
1156165.391
1054163.354
9511162.673
856155.216
753165.821
651152.323
557143.144
45以下16/915

今年から小規模保育や保育ママも集計対象としているため、施設数は大幅に増加しています。
昨年と比較すると基準点が205点・195点・185点・175点と高い保育所等が大きく増加しています。
一方、165点・145点の保育所等は大きく変わっておらず、入所に必要な基準点が二極化している傾向が感じられます。

これにより、待機児童問題が深刻な地域や高い基準点が必要だった保育所では更に入所するのが困難となり、逆に十分な保育所が整備されていたり未就学児が大きく減少している地域ではより入所しやすくなったと推測されます。

205点は4保育所等でした。
北区・西区で毎年多くの第1希望者を集めている保育所と、今年から認定こども園となった幼稚園です。
0歳児は少なくとも200点が、1-2歳児は更に何らかの加算点が必要不可欠でしょう。

195点は53保育所等、185点は39保育所等でした。
フルタイム共働きなら入所できる可能性が高い一方、そうでなければ難しい保育所になります。
また、1歳児・2歳児で入所するには200点以上が必要とされる可能性が高く、在園児の弟妹が多くを占めると推定されます。

175点は76保育所等、165点は43保育所等です。
0歳児はフルタイム+家庭外勤務でしたら概ね入所できそうですが、1-2歳児はフルタイムに準ずる点数が必要となりそうです。

155点は83保育所が集中しています。
ここより基準点が低い保育所は、フルタイム共働き以外の様々な入所事由によっても入所できる可能性が大いにあると推定されます。

また、上記の表をご覧頂いて分かる通り、基準点と比較して推定平均点はなだらかに変化しています。
低い点数であっても入所できた方がいた場合、基準点の計算に大きく影響するからです。
保育所間で基準点が大きく違っていたとしても、入所者の推定平均点に著しい差はありません。