公立保育所新再編整備計画に基づいて、平成29年度から民間に移管する予定の保育所が発表されました。

平成27年6月17日20時発表

公立保育所については順次民間に移管することとしています。
公立保育所の民間移管は、平成24年7月策定の「市政改革プラン」において、「保育所について、セーフティネットとしての直営の必要性を考慮しつつ、原則民間移管に取り組む」としたことを受け、平成25年4月に策定した「公立保育所新再編整備計画」に基づき実施するものです。
今後、当該保育所を利用している児童の保護者の方への説明会を実施するなど、保護者の方の理解を得ながら進めるとともに、民間移管にともなう児童への影響が最小限となるよう取り組んでまいります。
なお、法人の公募開始は平成27年7月を予定しており、平成27年12月頃に移管先法人を選定します。法人の選定後、保育の引き継ぎ等を進め、平成29年度から民間に移管します。

(以下省略)
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kodomo/0000313423.html

具体的には下記の保育所が民間移管・休止対象となっています。

区分保育所名所在地現在の運営形態
現状移管福島区新家保育所福島区吉野5-6-12公設置民営
淀川区木川第2保育所淀川区三国本町1-13-16公設置民営
東成区北中本保育所東成区中本4-1-22公設置公営
平野区平野東保育所平野区平野市町3-8-5公設置民営
西成区天下茶屋保育所西成区天下茶屋東2-1-12公設置公営
建替移管東淀川区あすか保育所東淀川区東中島3-14-13公設置公営
南江口保育所東淀川区小松5-6-9-101公設置公営
住吉区浅香東保育所住吉区浅香1-1-24公設置公営
西淀川区福保育所西淀川区福町2-12-1-107公設置民営
休止出来島保育所西淀川区出来島3-2-99公設置公営

この内、既に社会福祉法人に運営が委託されている公設置民営保育所は、委託先の社会福祉法人へそのまま移管するケースが多いのではないでしょうか。
最低限の引き継ぎで済み、園児や保護者へ与える負の影響も最低限となるでしょう。

一方、現在は大阪市が直接運営している公設置公営保育所、特に建替移管を行うケースは少し心配です。
代替地の確保・移転・既存建物の撤去に関する費用は行政が負担しますが、代替地に建設する建物は民間事業者の負担となるからです。
現時点で十分な園児が在籍し、かつ多くの入所申込みがある地域にある保育所であれば大丈夫でしょう。
一方、そうではない地域の保育所は建て替え後の園児募集にやや不安が残り、民間移管に手を挙げる事業者が存在するかが気掛かりです。

休止予定の出来島保育所は、定員割れが続く西淀川高校のすぐ近くにあります。
周囲にある青空保育園・大和田保育所・建替移管される福保育所の3保育所で保育需要をカバーする方針なのでしょう。
「福保育所の移転建替えによる民間移管にともなって合築を・・・」とされています。

上記の表に掲載されている保育所は、毎年多くの第1希望申込みがあって入所に必要な点数が高い保育所と、第1希望申込みが決して多くなくて相対的に低い点数でも入所できる保育所に二分化されている印象を持ちました。

保育所の民間移管に関しては賛成でも反対でもない立場ですが、民間移管した後であっても保育の内容等については行政によるこれ今で以上の指導・監督が必要でしょう。
また、特に公設置公営保育所については、民間保育所では対応しきれない児童・家庭に対するセーフティネットとしての役割を担っている事から、こうした役割を今後は誰が担うかも十分な配慮が必要となるでしょう。