H27保育所等一斉入所に関する結果分析、遅くなりましたが19回目もリクエストにお応えして東淀川区を取り上げます。
「○○区の状況も知りたい」「○○保育所についてもっと突っ込んだ分析を」などのリクエストがありましたら、コメント・問い合わせからお寄せ下さい。

各保育所毎の新入所者数・入所者平均点・入所基準点を取り上げ、H26とH27を比較した上で分析検討を行ってみます。
(入所者平均点・入所基準点の計算方法はこちらに記載しています。)

なお、下記の投稿も参考にして下さい。
【H26保育所一斉入所結果分析】(14)東淀川区

入所基準点付き保育所等マップ(東淀川h27_kekka_higashiyodogawa区)
【H27版】大阪市子育て支援施設マップ(非公式)より

種別名称H27H26
入所者数入所者平均入所基準点入所者数入所者平均入所基準点
民間保育所アートチャイルドケア東淀川24186.817564170.8125
さかえ保育園24164.312530167.6125
ともしび保育園22173.713536171.6135
みのり園20197.018528191.2175
井高野第三保育園15184.213540185.3155
井高野第二保育園27165.912528154.1125
井高野保育園17164.312524167.2125
上新庄保育園23191.318524185.1155
菅原保育園20198.117535195.2185
相川保育園25192.317530171.6125
大桐保育園25185.116523189.6175
淡路保育園13185.517516163.0125
徳蔵寺保育園24184.716535181.5155
風の子ベビーホーム30200.619524202.2195
風の子保育園8204.319521199.4195
保育園こどものくに27194.118531183.6155
豊新聖愛園4143.0456182.2155
公立保育所あすか保育所10167.55516166.1135
西大道保育所21193.618521196.1185
西淡路第2保育所17197.918540187.8165
南江口保育所15171.513522191.9185
日之出保育所17169.612527180.0135
豊里第1保育所29181.415523188.1175
公設民営保育所下新庄保育所34184.015529191.4155
豊里第2保育所39183.415537187.7155
こども園小松保育園15197.5185
菅原天満保育園16168.0135
幼保連携型認定こども園あすなろ10192.51759187.7135
幼保連携型認定こども園聖愛園17184.913522188.7165
小規模Aかいせいプチ保育園 上新庄園東淀川区小松1-7-32にて12月開園予定(詳細後記)
くじら保育園13170.9135
豊新かめっこ保育園14189.1175
小規模Bこどもなーと保育園13170.9155
フェアリールーム上新庄園14169.1155
小規模C瑞光ベビーセンター5169.5155
家庭的保育アトリエこどもなーと5159.5125
保育アトリエこどもなーとプラス3152.2105

大阪市の保育所等利用待機児童数について(平成27年4月1日現在)より作成

保育所等への入所申込数が市内で最も減少したのが東淀川区です。
H26は972人が新たに申し込んだのですが、H27は833人に留まりました。

原因の一つは就学前児童数の減少でしょう。
昨年より244人減少し、8,032人となっています(約3%の減少)。
減少率が東淀川区より大きいのは、西淀川区・生野区・平野区・西成区だけです(詳細はこちら)。

申込数が減少すれば保育所等へ入所しやすくなると思うのが自然ですが、新たに入所した児童は112人減少し、652人に留まっています。
平成27年度からは小規模保育・家庭的保育(保育ママ)・こども園への入所者数も集計対象としていますが、これらを加えても多く減少しています。
上記以外の施設、すなわち保育所への入所者数が激減しているのです。
東淀川区内の保育所への一斉入所者数は平成26年度が710人でしたが、平成27年度は何と530人です。
180人も減少しています。
殆どの保育所で満遍なく新入所者数が減少しています。
各保育所が一律に入所者数を絞り込んだ、という印象を受けました。
これに伴い、多くの保育所では入所に必要な点数が上昇しました。

保育所別に見ていきます。
区内の拠点駅たる阪急上新庄駅周辺の保育所が入所しにくく、離れるに従って徐々に入所しやすくなる傾向です。

区内で最も入所しにくかったのは、上新庄駅前にある風の子保育園でした。
入所者平均点204.3は市内屈指の高さです。
充実した園舎(正直羨ましいです)、上新庄駅まで徒歩5分という立地に加え、園舎を新築移転したばかりという事情から、毎年多くの方が第1希望として挙げています。
公式ウェブサイトでは積極的な情報発信が行われています。
同一法人が運営している風の子ベビーホームも200点を超え、入所基準点も195点となっています。
東淀川区内ではこの2保育所が突出しています。

東淀川区で特長的なのは、区内中央部にある殆どの保育所の入所基準点が165-185点の間にある事です。
地図では青い丸印で表しています。
菅原保育園・保育園こどものくに・上新庄保育園・西大道保育所・アートチャイルドケア東淀川・大桐保育園・みのり園が該当します。
菱形で表している小規模保育・家庭的保育も類似した水準です。
0歳児入所なら短時間就労でも入所できる可能性が高いでしょう。
1-2歳児であっても、フルタイム共働きであればほぼ入所できていると推測されます。

上新庄駅周辺の保育需要に対応する為、今年12月に小松1-7-32で新しい小規模保育「かいせいプチ保育園 上新庄園」が開園します。
お知らせが遅くなりましたが、9月15日(火)に東淀川区役所にて入園説明会が行われます。
参加を希望される方は、14日(月)の17時までに下記URLから運営会社の担当者へご連絡下さい。
9月15日(火)12月開園予定のかいせいプチ保育園上新庄園の説明会を行います(株式会社成学社)

一方、区南西部や北東部では、入所基準点がやや低い保育所が目立ちます。
両地域とも市営住宅・公営住宅が多く、淀川や市境が近接して登園半径が制限されているのが共通点です。
子育て世帯が多く居住していた当時に保育所を整備したのですが、様々な事情から地域から子育て世帯・子供が急減してしまい、結果として保育所がやや過剰になってしまった推測されます。
徐々に休止・廃止等を行っていますが、引き続いて行われていくのではないでしょうか。

余談となりますが、東淀川区内の保育所等へは吹田市からの登園者が少なくないという話を聞きました。
大阪市中心部へ通勤する場合、その通り道である東淀川区の保育所へ登園するのは容易です。
概ね大阪市民の入所選考を終えても空き定員があれば入所できる、という状況の様子です。
検討されている方は東淀川区役所へお問い合わせ下さい。