平成28年度保育所等一斉入所申込状況分析、第9回もリクエストにお応えして旭区を取り上げます。

※10月28日に発表された数字に基づています。

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昨年と比較して入所倍率が0.3倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.3倍以上減少した箇所は水色で、入所倍率が2倍を超えている箇所は赤で表示しています。
なお、申込があるにも関わらず募集数が「0人」の箇所は、便宜的に倍率を99.99倍としています。

旭区の申込数はほぼ前年同値、倍率は低下

城東区での保育所等入所倍率は昨年からやや下がり、0.97倍となりました。申込数は昨年とほぼ同じですが、募集数が30人増加しています。小規模保育施設の定員と同じ値です。ありんこ第2保育園の募集数が大きく減少しました(開所1年目で全定員を募集した為)が、ほぼ同数だけ他の保育所の募集数が増加しています。

しかし、年齢別で見る限り、保育所(特に第1希望)へ入所するのは決して容易ではありません。1歳児入所倍率は1.41倍、2歳児は1.29倍、3歳児は1.51倍と高止まりしています。逆に0歳児定員は過剰気味です。小規模保育施設は1-2歳児に特化した方が良いかもしれません、

3保育所が高倍率

旭区内で入所倍率が2倍を超える保育所はほぼ固定化しています。つぼみ保育園・大阪YWCA大宮保育園・森小路保育所です。この3保育所は周囲に他の保育所がありません。広い地域から多くの園児の申し込みが行われているのでしょう。毎年入所倍率が2倍を超えています。

特に難しいのは1歳児入所です。フルタイム共働きに相当する点数が必要でしょう。入所者平均点は190点台となっていますが、やや入所しやすい他の年齢児が点数を引き下げています。201点以上で入所した方も多数います。

これ以外では平和の子保育園の1歳児の入所倍率が毎年高くなっています。近所にある両国保育所・清水保育所の申込者の合計値は、平和の子保育園へ の申込者と毎年ほぼ一致しています。その為、相対的に募集数が少ない1歳児の入所倍率が高く出るのでしょう。0歳児は募集数が多く、若干でも調整できれば 良いかもしれません。

なお、つぼみ保育園は2017年2月下旬を完成予定とする移転新築工事が計画されています(詳細はこちら)。移転先は高殿5丁目、旭運動場の周辺です。

一部地域へ偏在する保育所

旭区は保育所が集中している地域と閑散としている地域に二極化されてしまっています。区役所や地下鉄清水駅周辺に偏在しています。「保育所を選択する余地がない」のが実情かもしれません。であれば、この3保育所に申し込みが集中するのも当然であり、入所できなかった児童は通いにくい保育所へ登園を余儀なくされるかもしれません。

これを裏付ける資料の一つが「大阪市の保育所等利用待機児童数について(平成27年4月1日現在)」です。旭区内の利用保留数の内、「転所希望」は約3割を占めます。これは淀川区と並んで市内屈指の高率です。保育所の偏在を裏付けます。

次回の予定

次回は西淀川区を、その後は鶴見区・住吉区・生野区・住之江区を予定しています。

「○○区の状況を早く知りたい」「○○保育所について突っ込んで分析して欲しい」等と言ったご要望がありましたら、コメント欄もしくはお問い合わせからお伝え下さい。