子供子育て支援新制度が始まり、約8ヶ月を迎えています。1号-3号認定、認定こども園という新しいキーワードにも慣れてきた気がする一方、未だに幼稚園と保育所は全くの別物という意識は抜けません。

少し遅くなりましたが、今回は大阪府内の自治体(市のみ)毎に「1号認定保育料」を調べてみました。平成28年度分です(なければ27年度分)です。公立と私立幼稚園保育料が別記載となっている自治体は、私立を記載しています。

なお、2-3号認定はこちらをご覧下さい。

自治体名世帯の住民税所得割額備考
1円10万円最高階層
大阪市13,50017,80022,200
堺市9,80018,90024,100
岸和田市8,00017,90023,100
豊中市8,20014,80018,900
池田市11,59015,99019,170
吹田市10,00010,50017,600経過措置中
泉大津市7,10014,30018,500
高槻市7,70011,00015,000経過措置中
貝塚市9,0009,0009,000経過措置中
守口市07,80011,000
枚方市6,90015,70019,800
茨木市10,20010,20010,200
八尾市8,20014,40018,000
泉佐野市12,10016,50021,700
富田林市10,00012,70015,900
寝屋川市10,00010,00010,000
松原市4,5006,2006,200
大東市11,80015,90019,900公立は別
和泉市11,00017,50022,500
箕面市10,00010,00010,000
柏原市7,5009,70012,600経過措置中
羽曳野市16,10020,50025,700公立は別
門真市6,80013,20022,400
摂津市10,29010,29010,290
高石市8,70010,00011,400経過措置中
藤井寺市8,0008,0008,000経過措置中
東大阪市10,94014,86018,630
泉南市8,0009,00015,000
四条畷市9,1009,1009,100
交野市10,40015,60020,000公立は別
大阪狭山市11,30014,40018,000
阪南市Webで記載見つからず

公立と私立幼稚園の保育料が全く異なる自治体が少なくない

私の認識不足かもしれませんが、平成27年度以降は公立幼稚園と私立幼稚園(新制度移行分)の保育料は同じだと思っていました。ところが、調べていると全く異なる保育料を設定している自治体が少なくありませんでした。こうした自治体では、公立幼稚園の保育料が私立の約半額制度に設定されているのが専らです。

立地・規模と保育料に相関関係はなさそう

都市部の自治体は高く、郊外の自治体は低いというイメージがありました。しかし、実際に比較するとバラバラです。大阪市・堺市・岸和田市という大規模自治体はやや高くなっていますが、近い規模の豊中市はやや低いです。また、隣接する守口市と門真市は全く異なる金額です。保育料は幼稚園の維持に必要な費用を基準に計算されているのでは無く、自治体のさじ加減で決まってしまっている様に感じました。

また、人口の増減と保育料との関係も見いだせません。しばしば「保育料を引き下げて子育て世帯を呼び込みたい」という話を聞きますが、多少の金額では効果は無いのかもしれません。

大阪市の幼稚園保育料は高額

大阪市の幼稚園保育料は、所得割課税世帯で13,500円~22,200円という範囲となっています。他自治体と比較するといずれの課税額でも保育料は高く、府内最高水準に近い保育料となっています。

府内トップは羽曳野市か

幼稚園保育料が府内で最も高額なのは、意外にも羽曳野市でした。同市のウェブサイトには公立と私立が別立てで記載されています。私立幼稚園は16,100円~25,700円となっている一方、公立は8,200円~11,700円(経過措置中)と極めて低くなっています。驚きの違いです。

保育料表が見つけにくい!

幼稚園等の利用を検討している子育て世帯にとって、極めて重要な情報が「保育料」です。自分で保育料を計算したくても、肝心の保育料表がウェブサイトからなかなか見つかりません。いくら探しても見つからない自治体や、「案」と付いている資料をそのまま決定内容と記載している自治体もありました。見つけた場所には、各市の名称からリンクを張っています。

幼稚園や保育所を担当している部署のウェブサイトで目立つ場所に記載し、かつ1号認定から2-3号認定、2-3号認定から1号認定の表へすぐにたどり着ける様に設計すべきでしょう。