※非常に多くの方から問い合わせメールを頂いております。順次返事をお送りしているので、もう少しだけお待ち下さい。

平成28年度保育所等一斉入所申込状況分析、第5回はリクエストにお応えして福島区を取り上げます。
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※10月28日に発表された数字に基づています。

昨年と比較して入所倍率が0.3倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.3倍以上減少した箇所は水色で、入所倍率が2倍を超えている箇所は赤で表示しています。
なお、申込があるにも関わらず募集数が「0人」の箇所は、便宜的に倍率を99.99倍としています。

積極的な保育所新設等により、3年連続で倍率低下

H28一斉入所での福島区の入所倍率は1.14倍となり、市内平均1.05倍に迫る水準まで低下しました。実は福島区はH25保育所一斉入所での入所倍率は1.72倍という市内屈指の高さでした。それから毎年多くの保育所を新設・増築し、3年間で何と180人分の一斉入所枠が増えました。

年齢別に見ても、0歳児を除く全ての年齢で入所倍率が大きく低下しています。特にH25一斉入所で2倍を超えていた1-4歳児は、H28では0.76倍(4歳児)~1.48倍(1歳児)まで低下しました。特に市内中心部の各区で倍率が異常に高い2-3歳児は1.2倍前後まで低下し、入所しにくい他区とは雲泥の差があるでしょう。

ただ、第1希望が0-5歳の保育を行う保育所に集中するのは他区と同傾向です。第1希望の保育所へ入所するには相応の点数が必要となりますが、第1希望が集中しない保育所等へは比較的入所しやすい傾向にあると言えるでしょう。

福島駅に近い保育所第二和光園は高倍率

入所倍率が最も高いのは、鷺洲にある保育所第二和光園の2.67倍でした。2歳児の第1希望が昨年より若干増加しています。同保育所の入所倍率は毎年2.5倍前後で推移しています。入所基準点195、入所者平均点199.3と高く、入所するにはフルタイム共働き以上の点数が必要となるでしょう。全年齢の入所倍率が満遍なく高く、この地域の保育所不足が感じられます。

少し梅田よりには同系列の保育所和光園もあり、こちらの入所倍率も1.68倍という高さです1歳児の入所希望者が更に増加しています。一方、同じ地域に鷺洲マーヤ保育園があります。4歳以降は本園(此花区の勢至学園保育所)へ異動するので、第1希望には選ばれにくい傾向があります。

ひばり保育園は劇的に倍率低下

次に入所倍率が高かったのは、玉川1丁目にあるひばり保育園でした。この地域は数多くの大規模マンションが建設され、また西区から登園している児童もいる事から、福島区内で最も保育所へ入所しにくい地域でした。同保育所のH27入所倍率は4.77倍という高さでしたが、今年は2.47倍と半減しました。第1希望申込数が昨年より26人減少した&1歳児入所枠が5人から15人と増加したのが主な理由です。

特に昨年の入所倍率が極めて高かった1-3歳児の第1希望が急減しています。阪神高速を挟んで反対側に設立されたあい保育園玉川どんぐりこ福島吉野保育園、JR東西線の北に新設される英風保育園へ第1希望が分散した為でしょう。昨年の入所者平均点は202.1と極めて高い数字でしたが、今年は若干(ほんの少し?)低下するのではないでしょうか。

1歳児は第1希望が激しく変動

ひばり保育園に限らず、福島区内は主に1歳児の第1希望保育所が激しく変化しています。1歳児入所倍率が大きく低下したのは吉野保育所と新家保育所です。昨年の倍率が極めて高く、他保育所を第1希望としたからでしょう。今後、周辺保育所から変更する児童が生じるのではないでしょうか。

ふじのもり保育園入所希望者は此花区内も要検討

福島区の西南端、JR西九条駅に近いふじのもり保育園も毎年高い入所倍率です。今年は2.38倍でした。特に1-3歳児の入所が厳しくなっています。隣の此花区にある、西九条保育所・勢至学園西九条園も候補となるでしょう。

福島区は全地域で入所しやすく

区全体の入所倍率は大きく低下しました。特に1-3歳児は前年より明らかに入所しやすくなっています。但し、第1希望が集中する一部保育所へ入所するには高い点数が必要です。また、少なくとも60人以上の1歳児が何れの保育所等にも入所できない結果となりそうです(保育所に限れば80人超)。

福島区全体を通じて言える事ですが、何れの保育所であっても入所するのに必要な点数に他区ほど大きな差がないと感じられます。ある地域は保育所が不足している一方、他の地域は余っているという現象が生じていません。区内全体を見て、バランス良く保育所等の整備を進めています。特に入所倍率が高い地域へピンポイントに保育所等を新設し、待機児童問題を効率的かつ早急に解消していると見受けられます。

ここ数年は玉川2西交差点周辺に重点が置かれ、数多くの保育所が設立されました。平成28年4月には英風保育園が新設される予定です。1歳児第1希望が19人と多いのは、昨年まではひばり保育園を第1希望としていた地域(特に福島タワー)にお住まいの児童が希望している為でしょう。

次回の予定

次回は多くのリクエストを頂いた淀川区(特に宮原・西宮原・三国地域)です。その後は城東区・旭区・西淀川区・住之江区・阿倍野区・鶴見区・生野区を予定しています。

「○○区の状況を早く知りたい」「○○保育所について突っ込んで分析して欲しい」等と言ったご要望がありましたら、コメント欄もしくはお問い合わせからお伝え下さい。

なお、極めて多くのメールを頂いています。各区毎の数字を詳細に見てから文面を作成する必要があり、素早くお返事を差し上げるのが困難な状況です。順次お送りしているので、もうしばらくお待ち下さい。